コラム

百年先まで続く価値を持つ「欅」の魅力。

百年先まで続く価値を持つ「欅」の魅力。

スギ、ヒノキ、ヒバなどといった国産の木から、
ウォルナットやチークといった海外産の木まで。
私たち大工はこれまでに、数多の材木を使って家をつくってきました。
そんな、あらゆる木の性質を知り尽くしている大工にとって、
数多の木の中でも最高峰と言える存在が、「欅(ケヤキ)」です。

欅の魅力は、その強靱さと美しさ。
製材してから100年経っても、200年経ってもその価値は変わらず、
むしろ、時を重ねるほど美しさに深みが増す木です。

古くから寺や城の建築材としても重宝されており、
日本家屋では、大黒柱や差し鴨居、床框など、
その家にとって最も大切な場所に使われてきました。

keyaki5.jpg

以前、あるお客様の依頼で築100年以上経過した家屋を解体し、
大黒柱である欅を新しい家へと引き継ぐために取り出したとき。
さらにそのひとつ前の家屋の大黒柱として使われていた形跡があった......
ということも実際にありました。

そうした欅の真価を引き出すには 素性を理解する熟練の技術が必要です。
木ごとの個性が強く、自然乾燥させている間に割れてしまうことも多いですし、
一見真っ直ぐであっても、僅かな水分の残留や欅独特の癖によって
切断後に大きく変形してしまうこともあります。
そのため、欅は昔から一流の腕を持つ大工でも
慎重な施工が求められる材料として扱われてきました。

私たち芦葉工藝舎は、欅の真価を引き出せるよう
欅に対する理解を深め、施工の技術を追求し続けてきました。
木の見極めから、製材まで。寸分の狂いもないよう、一本一本丁寧に扱っています。

_D7A6595.jpg

美しく洗練された欅には、永代続く価値があります。
その価値を後世へとつむいでいくこと。それが私たちの使命でもあるのです。

芦葉工藝舎ギャラリーの隣にある木の保管所では、
何代もの時代を生き抜いてきた立派な欅が多数あります。
中には、50年以上も前に伐採され、
長い年月をかけて風にさらし、乾燥を繰り返し、出番を待つ材料も。

興味のある方はぜひギャラリーへお越しの際、ご覧になってみてください。
ここでは語り尽くせない欅の魅力と共にご説明させていただきます。

記事リスト
「和紙」の魅力、「壁紙職人」の腕。
大工たちが"一番"に望むこと。
家という"物"を大切に扱うために。
人と大工の関係性が、郷土愛を育む。
"対話"ではじめる、大工の育成。
思い出を、"思い返す時間"を楽しむ。
住む人の愛情で変化する「家の寿命」。
絵を飾る。それだけで暮らしが変わる。
住むほどに、価値が磨かれていく家。
技術を継承し、存在を伝え続けるために。
千年を超えて受け継がれてきた日本の「黄金比」。
思い出を活かし、想いを受け継ぐ。
「家は道具である」という視点
木の「個性」を見極める在来工法。
目には見えない心地よさ。"素材感"を磨き抜く。
私たちが積極的に考える"パッシブデザイン"。
家守として、地域のためにできること。
伝統の技が息づく「現代の和室」。
光を取り込む知恵と工夫。
あえて「子ども部屋」をつくらない理由。
コミュニケーションを育む「本棚」。
美しさの基準をつくる、パウダールーム。
「現代の家守」が手がけるリノベーションとは。
風を感じて、家をつくる。
キッチンは"つくる場"から"過ごす場"へ。
実用的に楽しむ、現代の土間。
花を飾る。季節と暮らす。
庭の景色と、家づくりの関係性。
家具から家を考える、ということ。
新年を迎えるかたち。
年末の大掃除と、日頃のお掃除の関係。
霜降の季節に寄せて・・・暖かな家づくりと、薪ストーブの話。
「上棟式」という特別な時間。
私たちが地鎮祭(じちんさい)を大切にする理由。
大工として神社の仕事に関わるということ。
幸手の桜・権現堂桜堤
「現代の家守り」を目指して。古くて新しい挑戦。
新ブランド『芦葉工藝舎』について