手しごとのコラム

20. 光を取り込む知恵と工夫。

20. 光を取り込む知恵と工夫。

家の中に明るさや暖かさをもたらしてくれる太陽の光は、
心地よい生活に欠かせない自然の恵み。
昔から日当たりの良い家が多くの人から好まれてきました。

でも、季節や天候、時間帯によって、光は刻々と変化します。
だからこそ、私たちの先達である日本の大工たちは、
一定ではない光の恵みを上手に取り入れるために、
日材の強さや高さを考え、間取りや窓の位置・大きさなどを決めたり、
庇や吹き抜けを取り入れたりしながら、
一年を通して心地よい光と暮らせる知恵を磨いていたのです。

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ところが、長い年月の中で、環境や気候が徐々に変化していき、
昔ながらの伝統だけで快適性を確保することが難しくなってきています。
そこで私たちは最新技術や他の地域の伝統など多様なノウハウを学び、
芦葉工藝舎の家づくりに応用してきました。
特に参考にしているのが、京町家の建築様式です。

「表格子」や「虫籠窓」と呼ばれる格子状の造り、
表から家の奥までを貫く「通り庭」や
「坪庭」という家の中に設ける小さな庭......
今もなお受け継がれている街造りの仕組みから、
現代の光の取り入れ方を学んできました。

ただ、建物が密集するエリアや、日照条件が良くない立地、
日照が少ない季節などは、太陽の光を取り入れる工夫だけでは限界があります。
そこで注目したいのが人工の光。つまり、照明です。

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朝や昼は太陽の光の色に合わせた青白い照明を使い、
夕方からは黄色くてあたたかみのある照明で部屋を照らすなど、
自然光に近い照明を使用することで、
昼間は家の中でも日向ぼっこをしたような感覚が味わえますし、
間接照明やライトスタンドの優しい光で部屋を包み込めば、
ゆったりとしたくつろぎ効果が得られます。

明るい場所には自然と人が集まるもの。
誰かと楽しい時間を過ごすことで、家に対する愛着も自然と深まっていきます。
季節や地域の条件に合わせて光を取り入れ、心地よい暮らしを手に入れましょう。

- 記事リスト
47.地域工務店が生み出す、出会いの場、地域の輪。
46. 「豊かな住まい方」を提案するコンセプトハウス
45. 美しさや特徴を引き立てる、柾目のレッドシダー。
44. 大工と人との関係を深める、「こども大工さん」。
43. 暮らす人の心に寄り添う、現代の「床の間」。
42. 日々触れる「建具」にこそ、一工夫を。
41. 地震大国で確立された「木組み」の技術。
40. 家と一緒に、季節を楽しむ。
39. 「和紙」の魅力、「壁紙職人」の腕。
38. 百年先まで続く価値を持つ「欅」の魅力。
37. 大工たちが"一番"に望むこと。
36. 家という"物"を大切に扱うために。
35. 人と大工の関係性が、郷土愛を育む。
34. "対話"ではじめる、大工の育成。
33. 思い出を、"思い返す時間"を楽しむ。
32. 住む人の愛情で変化する「家の寿命」。
31. 絵を飾る。それだけで暮らしが変わる。
30. 住むほどに、価値が磨かれていく家。
29. 技術を継承し、存在を伝え続けるために。
28. 千年を超えて受け継がれてきた日本の「黄金比」。
27. 思い出を活かし、想いを受け継ぐ。
26. 「家は道具である」という視点
25. 木の「個性」を見極める在来工法。
24. 目には見えない心地よさ。"素材感"を磨き抜く。
23. 私たちが積極的に考える"パッシブデザイン"。
22. 家守として、地域のためにできること。
21. 伝統の技が息づく「現代の和室」。
20. 光を取り込む知恵と工夫。
19. あえて「子ども部屋」をつくらない理由。
18. コミュニケーションを育む「本棚」。
17. 美しさの基準をつくる、パウダールーム。
16. 「現代の家守」が手がけるリノベーションとは。
15. 風を感じて、家をつくる。
14. キッチンは"つくる場"から"過ごす場"へ。
13. 実用的に楽しむ、現代の土間。
12. 花を飾る。季節と暮らす。
11. 庭の景色と、家づくりの関係性。
10. 家具から家を考える、ということ。
9. 新年を迎えるかたち。
8. 年末の大掃除と、日頃のお掃除の関係。
7. 霜降の季節に寄せて・・・暖かな家づくりと、薪ストーブの話。
6. 「上棟式」という特別な時間。
5. 私たちが地鎮祭(じちんさい)を大切にする理由。
4. 大工として神社の仕事に関わるということ。
3. 幸手の桜・権現堂桜堤
2. 「現代の家守り」を目指して。古くて新しい挑戦。
1. 新ブランド『芦葉工藝舎』について