大工志

木にふれるのが嬉しくて、楽しくて。
時間を忘れるぐらい夢中になれる。

2021年度入社 / 宮田 遥
取材日:2022.06

芦葉工藝舎に入社したきっかけ

私が幼稚園に通っていた頃、両親が無垢材の家を建てたんです。母親が木の雰囲気が好きで、芦葉工藝舎のつくるイメージに近い空間でした。施工中は両親と一緒に何度も現場へ見学に行ったんですが、そのときに作業していた大工さんの後ろ姿にすごく憧れて。

あまり詳しいことまでは覚えていませんが、「私もコレがしたい!この人になりたい!」と強く思い、そのまま大学も建築系に進みました。

芦葉工藝舎を知ったのは、大学在学中に「コンセプトハウス1」の前を車で偶然通りかかったのがきっかけです。家の雰囲気がとても良くて、看板に「芦葉工藝舎」と書かれていたのですぐにホームページを検索して事例を見てみて……もう、ひと目ぼれでした。「就職するなら絶対にここがいい!」と思い、応募したんです。

何でしょうね。ほとんど直感的だったんですが……いちばんは、自然素材を扱っていること。大好きな無垢の木をふんだんに使ったところに惹かれたんだと思います。あとは造作ですね。大学在学中、インターンシップとして現場の仕事を何度か体験させてもらったんですが、既存のパーツを組み立ててつくるのが主流の会社も少なくない印象があって。でも、芦葉工藝舎は全部オリジナルで、自分たちでイチからつくりあげていく。その丹念なこだわりにも惹かれました。

新人時代の印象的なエピソード

入社して最初に担当したのが、ちょうど今いる芦葉工藝舎の事務所の改築でした。初日は名刺の渡し方とか、そういうビジネスマナーみたいなものを教えてもらったりもしましたが、そのあとはもうずっと現場。最初は指導してくれる棟梁について道具やものの片付けからスタートして、後はできることから少しずつやらせてもらいました。

そこで感じたのは、「学校で習ったことと全然違う!」でしたね。正にプロの現場って感じ。学ぶことばっかり。でも、私はそれが嬉しくて仕方ないんです。何もかも初めての作業だけど、手を動かすのも、木にふれるのも、とにかく楽しい。現場はいつも木の香りがするんですが、それも気持ちがいいですね。

それに、棟梁は「ここ、やってみなよ」「これ、打ってみて」と、何でも挑戦させてくれるんですよね。ここの天井の木も一緒に貼ったんですが、そういう作業が全部面白くて。いつも時間を忘れてつい夢中になっちゃいます。

今後の目標について

芦葉工藝舎で建てる家は、どの家もとにかく「違う」んです。見た目も建て方も、雰囲気も扱う木材も、全部違う。前の家で覚えたことが一切通用しないぐらい、建てる家一つひとつに個性がありますね。でも、むしろそれが楽しいんです。

毎回、新しく現場がスタートするときはイチから学び直す気持ちで挑んでいますが、それでも少しずつできることが増えてきているなという実感もあって。先輩から「もうここはできるね」と言って任せてもらえたりすると、成長を感じます。

ちょうど今、担当している現場では初めて2階部分を任せてもらえているんです。2階と言っても一部屋しかないので、担当する規模としてはまだまだなんですが……それもやっぱり嬉しいって思います。もっとできることを増やして、入社して3年以内の間には、もっと何部屋もある案件や難しい工程がある案件など、どんな2階スペースも安心して任せてもらえるぐらい成長したいですね。

社風について

芦葉工藝舎の社風は「チーム一丸」。

大工同士はもちろん、社長も、現場監督も、設計も、事務も……すべての職種の人たちが和気あいあいとしながら、ひとつのチームとして働いているように感じます。

この業界に入るまでは、現場の人と設計や事務の人って、もっと距離が離れていると思っていたんです。何なら、大工同士でも敵対関係にあるんじゃないかと勝手に思っていました。でも全然そんなことなかったです。みんな仲が良いし、お互いに助け合う風土がありますね。ちょうど、設計職に同期入社の子がいるんですが、彼女とは特に仲が良いですよ。仕事終わりにどこかへ飲みに行ったり、家に遊びに行ったりしています。

あ、それから、月に1回「大工塾」というのがあるんですよ。普段はバラバラの現場で働いている大工が事務所に集まって、現場で感じた疑問なんかを話して。みんなでアドバイスしあったりして疑問を解決していくんですが、すごく勉強になります。正直、入社したての頃は専門的すぎて話についていけなかったんですが、そんな新人の私が感じた疑問とかに対しても全員が丁寧に答えてくれるので、ありがたいですね。