number 107
さまざまなライフスタイルをテーマにしてつくる芦葉工藝舎のコンセプトハウス。
すでに6棟目の着工がスタートしています。
今回のテーマは「空き家の再生」。
場所は、芦葉工藝舎のすぐ近くに佇むとある一軒家。
人が住まなくなってずいぶんと長い時間が経過したその家を譲り受け、
「新しい世代の家族が住みたくなる空間」に生まれ変わらせようと試みています。
発端は、日本の深刻な社会課題である少子高齢問題。
ここ幸手も決して他人事ではありません。
人口の減少によって空き家問題が少しずつ浮き彫りになり、
10年、20年前と今とでは、地域の景色も変わってきたと感じています。
しかし、幸手は決して魅力のない地域ではありません。
昔からの米所として豊かな田園風景が広がり、
桜の名所である権現堂堤は県外から多くの人が集まるほどの人気。
江戸時代からの伝承文化が今も続く一方で都心へのアクセスは良く、
語り始めればきりがないほど、たくさんの魅力で溢れています。
家守として地域のみなさまと深い関係を築いてきた私たちは、
この魅力を若い世代へ伝えられないかと、さまざまな想いをめぐらしてきました。
その中で辿り着いたひとつの答えが、コンセプトハウス6なのです。
地域の気候や風土を知り尽くす私たちが、
「都心へのアクセスを考慮しながらもスローライフな暮らしがしたい」
そんな考えを持つ家族をコンセプトに設計を進めています。
幸手での暮らしに興味が湧いても、空き家のまま、更地のままでは、
未来の生活はイメージしにくいもの。
コンセプトハウス6の存在が、
「この地域なら自分たちの理想とする暮らしができるかも」
そんなイメージを具体的に持てるきっかけになれば幸いです。
完成予定は2025年5月頃。
空き家と呼ばれていた家の跡地が果たしてどう生まれ変わるのか。
みなさまどうぞ、お楽しみに。