77.お客さまが「期待を寄せる現場」であり続けるために。
先代の大工棟梁は「現場こそが真実」として、
いわゆる営業的な活動を一切行っていませんでした。
一方、インターネットがここまで普及した社会を生きる私達は
時代の変化に置いて行かれないよう、さまざまな活動を始めました。
看板を出し、広告やパンフレットを制作し、自社サイトを立ち上げ、SNSを運用し......
これらの活動を通じて生まれたご縁は、数え切れないほどあります。
しかし、さまざまな活動を続ける中で気づかされた最も重要な事。
それこそが、先代と同じ「現場こそが真実」という真理だったのです。
芦葉工藝舎は創業からずっと
「人間を磨くこと」「美しい現場を保つこと」を大切にしています。
現場やその周辺の掃除を毎日行い、地域の方が通りすがるたびに挨拶を交わし、
自分が持つ最高のクオリティを発揮して家を建てていく......
その家に住む人を想うのはもちろん、地域のみなさまにご迷惑をかけていないか、
現場での私達の態度は本当に気持ちが良いものかを常に考え、改善してきました。
そうやって数々の現場を経験するうちに、
少しずつ、着実に、地域のみなさまの関心や感心を集めるようになったのです。
「芦葉工藝舎さんはいつも元気がいいですね」
「大工さん、毎日お掃除ご苦労さま。良かったら差し入れをどうぞ」
「芦葉工藝舎と書かれた現場を見つけると、次はどんな家ができるのかと楽しみで」
広告やサイト、SNSなどを通じてお問い合わせをいただくときも、
「いつも気持ちよく働いている大工さんが気になってサイトを検索しました」
「街で見かけたお家が理想に近かったのでパンフレットを取り寄せたくて」
「SNSで前から知っていたんですが、現場を見に行ったら予想よりも素敵で!」
と、現場を起点に興味を持ってくださったという声を聞くことが多々あります。
どんなに引き付ける広告を制作しても、どれだけ目立つ看板を出しても、
それに興味を持ってくれたお客さまが実際の現場や仕事ぶりを見て
「期待外れだった」と思われてしまっては、まったく意味がありません。
「現場こそが真実」。
それは、時代がどう変わっても、ずっと変わらない私達の価値。
芦葉工藝舎はこれからも、
お客さまの期待に応える現場を提供できるよう努力を続けてまいります。