コラム

木の「個性」を見極める在来工法。

木の「個性」を見極める在来工法。

「在来工法」とは、家の土台、柱、梁など家の軸組を、
釘などを使わず木だけで家を組み上げていく家づくりの技術のこと。
日本における木造住宅の建築で主流の工法であり、
飛鳥時代には誕生していたとも言われる伝統的な技術です。
また、他の新しい工法に比べると設計の自由度が非常に高く、お客様の想いを
家の隅々にまでしっかりと取り入れられるという利点もあります。

しかし、長く受け継がれていく一方で、明確な基準や定義はないため、
実際に在来工法に対する考え方や施工方法は大工や工務店によってさまざま。

その中で、私たちが大切にし続けている
手法や考え方についてご紹介したいと思います。

私たちの家づくりは、
木材を一つひとつ自分たちで選ぶところからはじまります。

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芦葉工藝舎には「セレクトフロア」という
多種多様な地域や環境で育った木が保存されている空間があります。

まずはそこで"柱や梁に最も適した木はどれか"
"お客様の求めている空間をつくれる木はどれか"を、
お客様の想い、家の間取り、木の特徴などを踏まえながら、
一本ずつ丁寧に見極めていくのです。
ご要望があれば、お客様と一緒になって選ぶこともあります。

同じ種類の木でも、育った地域や環境によって
太さ、かたち、色、香り、それぞれに個性があります。
また、長い期間が経過すれば木の形状や状態も少しずつ変わっていくもの。
そのことを知っているからこそ、"数十年後の姿"まで見据えて木を選んでいきます。

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選んだ木は、熟練の職人たちの「手刻み」によって、
特徴や場所に適したかたちへと整えていきます。
機械化や効率化が進み、大量生産・大量消費の文化が当たり前となりつつ今、
ここまで深く一本一本の木と向き合うことは、効率的ではないかもしれません。

しかし、時代がいくら便利になっても、
何百年と受け継がれてきた目利きの技や手仕事の技術は、
機械技術では決して踏み込めない繊細さがあります。

その手間ひまを惜しまずにかけるからこそ、
住んだ瞬間にしっくりと馴染み、一生快適に住める家をつくることができるのです。

記事リスト
住むほどに、価値が磨かれていく家。
技術を継承し、存在を伝え続けるために。
千年を超えて受け継がれてきた日本の「黄金比」。
思い出を活かし、想いを受け継ぐ。
「家は道具である」という視点
目には見えない心地よさ。"素材感"を磨き抜く。
私たちが積極的に考える"パッシブデザイン"。
家守として、地域のためにできること。
伝統の技が息づく「現代の和室」。
光を取り込む知恵と工夫。
あえて「子ども部屋」をつくらない理由。
コミュニケーションを育む「本棚」。
美しさの基準をつくる、パウダールーム。
「現代の家守」が手がけるリノベーションとは。
風を感じて、家をつくる。
キッチンは"つくる場"から"過ごす場"へ。
実用的に楽しむ、現代の土間。
花を飾る。季節と暮らす。
庭の景色と、家づくりの関係性。
家具から家を考える、ということ。
新年を迎えるかたち。
年末の大掃除と、日頃のお掃除の関係。
霜降の季節に寄せて・・・暖かな家づくりと、薪ストーブの話。
「上棟式」という特別な時間。
私たちが地鎮祭(じちんさい)を大切にする理由。
大工として神社の仕事に関わるということ。
幸手の桜・権現堂桜堤
「現代の家守り」を目指して。古くて新しい挑戦。
新ブランド『芦葉工藝舎』について