コラム

43. 暮らす人の心に寄り添う、現代の「床の間」。

43. 暮らす人の心に寄り添う、現代の「床の間」。

日本ならではの慣習である「上座」と「下座」。
目上の人や客人が座る席を上座、目下の人やもてなす側の人が座る席を下座として、
ビジネスの場などで重んじられていますが、実はその由来は「床の間」にあります。

床の間の発祥は、室町時代。
もともとは武家の家だけに存在するもので、
君主と家臣が接見する際に使用する場所として存在していました。

君主は上段の間に座り、下段の間に家臣が座って会話をする......
身分を明確にするためにつくられたこの文化が、上座・下座のはじまり。

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やがて一般の家庭へと広がり、どの家にも必ずつくられるように。
お客様が訪問した際にお迎えする、一家の主や年長者がそこに座る......
そんな、"おもてなしの心や礼儀作法を重んじる空間"として扱われていました。

しかし、現代に近づくにつれ、家族三代で暮らすことや、
お客様が頻繁に訪問する機会は減ってきてしまいました。
そうした変化の中で、家の中に床の間をつくる目的も大きく変わっていきます。

例えば、ひな人形や五月人形など、季節のものを飾るために。
着物や生け花、書道など、趣味の時間を楽しむために。
仏壇や遺影のような、神聖なものを置くために......
"アートを飾る場所"、"日々の暮らしに寄り添う空間"として、
つくられるようになってきたのです。

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床の間があると、家の中で季節を感じる機会や、
日本の文化を慈しむ機会が自然と増えていくもの。
そのひとときが、日々の暮らしをより豊かなものへと導いてくれるでしょう。

私たちは、床の間の由来や昔ながらのつくり方を知っているからこそ、
その知識を活かして、現代風にアレンジした床の間をつくることができます。

暮らしの中で和の空気を感じたい、日本らしさを大切にしたいなど、
ぜひお気軽にご相談ください。
お客様の毎日を豊かにする「現代の床の間」を、ご提案いたします。

- 記事リスト
43. 暮らす人の心に寄り添う、現代の「床の間」。
42. 日々触れる「建具」にこそ、一工夫を。
41. 地震大国で確立された「木組み」の技術。
40. 家と一緒に、季節を楽しむ。
39. 「和紙」の魅力、「壁紙職人」の腕。
38. 百年先まで続く価値を持つ「欅」の魅力。
37. 大工たちが"一番"に望むこと。
36. 家という"物"を大切に扱うために。
35. 人と大工の関係性が、郷土愛を育む。
34. "対話"ではじめる、大工の育成。
33. 思い出を、"思い返す時間"を楽しむ。
32. 住む人の愛情で変化する「家の寿命」。
31. 絵を飾る。それだけで暮らしが変わる。
30. 住むほどに、価値が磨かれていく家。
29. 技術を継承し、存在を伝え続けるために。
28. 千年を超えて受け継がれてきた日本の「黄金比」。
27. 思い出を活かし、想いを受け継ぐ。
26. 「家は道具である」という視点
25. 木の「個性」を見極める在来工法。
24. 目には見えない心地よさ。"素材感"を磨き抜く。
23. 私たちが積極的に考える"パッシブデザイン"。
22. 家守として、地域のためにできること。
21. 伝統の技が息づく「現代の和室」。
20. 光を取り込む知恵と工夫。
19. あえて「子ども部屋」をつくらない理由。
18. コミュニケーションを育む「本棚」。
17. 美しさの基準をつくる、パウダールーム。
16. 「現代の家守」が手がけるリノベーションとは。
15. 風を感じて、家をつくる。
14. キッチンは"つくる場"から"過ごす場"へ。
13. 実用的に楽しむ、現代の土間。
12. 花を飾る。季節と暮らす。
11. 庭の景色と、家づくりの関係性。
10. 家具から家を考える、ということ。
9. 新年を迎えるかたち。
8. 年末の大掃除と、日頃のお掃除の関係。
7. 霜降の季節に寄せて・・・暖かな家づくりと、薪ストーブの話。
6. 「上棟式」という特別な時間。
5. 私たちが地鎮祭(じちんさい)を大切にする理由。
4. 大工として神社の仕事に関わるということ。
3. 幸手の桜・権現堂桜堤
2. 「現代の家守り」を目指して。古くて新しい挑戦。
1. 新ブランド『芦葉工藝舎』について