32. 住む人の愛情で変化する「家の寿命」。
私たち家守の役割は、家をつくり、家と家族の暮らしを末永く守り続けていくこと。
完成後も定期的に訪問して家全体の様子を確認し、
必要に応じて修繕していくことで、一棟一棟の家の寿命を延ばしてきました。
しかし、家というものはとても繊細な存在。
例え定期的にメンテナンスをしていたとしても、
住む人の暮らし方によっては寿命が大きく縮まってしまう場合もあるのです。
では、どう暮らせば家を長持ちさせることができるのか?
その答えは、「その家に住む人が愛着を持って家と接すること」だと考えています。
「愛着を持つ」と言っても、特別なことは必要ありません。
窓や扉は静かに閉める、汚れたらすぐに掃除をする、
新鮮な空気を保つために定期的に換気をする......
このように、日常の動作一つひとつに丁寧な気持ちを込めていれば、
それだけで、家は家族の愛に応えるかのように長持ちしてくれるものです。
しかし、乱暴に扱ったり、汚れを放置したり、湿気を溜め込むなど、
家に負担をかけ続けてしまうと、家は本来の寿命さえ全うできなくなる可能性すらあります。
「この家と長く付き合いたい」「いつまでも快適に暮らしたい」
そう考えている方はぜひ、家とじっくり向き合う時間を設けてみてください。
「壁紙が少しめくれているから張り替えよう」「床が少しくすんでいるから磨こうか」など、
改めて気づくことや、できることがあるはず。
きっと、向き合った分だけ家は生き生きと輝きを増し、長持ちしてくれることでしょう。
もちろん、屋根裏や床下、柱などの基礎部分、
その他、気になるところや普段目に見えない部分に関する手入れや修繕は、
私たち家守にお任せください。